戦後の日本の思想、政策などの針路を良くも悪くも決定付けた東京裁判。
今、憲法改正を初めとして戦後の総決算ともいうべき時期に来ているのだろうか?
はたして、その出発点となった東京裁判は公正に行われたのかを知ることは、日本人としては必要なことであろうと思う。
社会党や共産党は憲法改正に反対しているがそれは根拠のあることなのか、また、自民党が憲法改正を主張しているがそれも根拠があることなのか?
また、それは日本にとっていいことなのか?
戦後日本が、東京裁判やによって多くの人が戦犯とされ、処刑された裁判は正しかったのか?
そのことを知ることは昭和史を知ることであり、日本人にとっては必要であると思う。
はたして、東京裁判を支持する人々は世界中にいるのか、反対に批判する人はいるのか?
こんな疑問に十分答えてくれるのが、今回紹介する本です。
なお、東京裁判は外国人識者85人が連合国(アメリカ、イギリス、フランスなど)を批判しています。
もちろん、この中にはアメリカやイギリス、フランス、インド、オーストラリアなどの識者も含まれています。
本書の第1章(知られざるアメリカ人による東京裁判批判)にはアメリカの詩人の懺悔と忠告が記されています。
ああ、アメリカよ、汝は法を曲げ、正義を踏みにじった。
ジョージ・ワシントン、アブラハム・リンカーン
今や黄泉にて汝の非道に涙す。
詩人 ウエン・コーエン
彼は歴史学の権威であるチャールズ・ビアード博士の「ルーズベルトと第2次世界大戦」を読んで、アメリカの学校で教えられていたことがうそであったことを知ったという。
それで
ルーズベルト大統領が勝手に戦争を仕組み、日本に押し付けたことを知り、仰天の思いであった。
アメリカが無実な日本の指導者を処刑してしまったことに対し、一アメリカ人として心より日本人にわびたい。
日本に行ったら、是非とも処刑場を訪れ、処刑された人々の霊に詫びたいと思っていたが、今日それが実現できて、大任を果たした思いである。
と語った。
この本は平易に書いてあるので読みやすいと思います。